1時間2,500円、戻ってくるって知ってた?
東京都には、ベビーシッター代があとから戻ってくる制度がある。その名も「東京都ベビーシッター利用支援事業(一時預かり利用支援)」。
お願いする いつも通り利用 家族
発行・回収 サイトで1枚ずつ ロボット
つくる 時間を集計して表に ロボット
電子申請 入力・手続きもロボが自動 ロボット
振り込まれる 2,500円×利用時間 やったー
戻ってくるまでの道のりは5ステップ。このうち②〜④の実務をまるごとロボットに任せてしまうのが本作のテーマ。パパに残るのは、月1回・約3分の最終確認だけ。申請はすべてオンラインの電子申請で、ハンコも切手もいらない。
このお話のキャスト
5児の父。寝ても覚めても育児と家事。実はソフトウェアづくりが得意で、面倒なことは仕組みで解決する主義。
8歳・6歳・4歳・2歳の男の子4人と、0歳の女の子。上の4人はパパと遊びたい盛り、末っ子はだいたい寝ている。
パパが作った申請ロボット。パソコンの画面を人間そっくりに操作して、領収書あつめから集計表づくりまでこなす。生真面目。
区の審査窓口。ルールに厳しく、書類がそろわないと容赦なく差し戻す。でも本当は申請してほしいと思っている。
書類の山の正体
シッターを使うたび、領収書が1枚生まれる。5人分ともなれば——年間100枚以上。1枚ずつサイトにログインして、発行して、保存して、名前を付けて……。
集計表のExcelは子ども1人につき1ファイル。月ごとのページに、領収書の日付・始まりと終わりの時間・金額を1行ずつ手で書き写す。5ファイル×12か月=年60ページ。
申請は子ども1人×1か月ごと。申請ページを開いて、利用時間と金額を数えて入力——毎月5人分、年間60回。
利用のたびに1枚。サイトにログイン→発行→保存→名前を付ける、を延々くりかえす。
子ども1人につき1ファイル。月ごとのページに、日付・時間・金額を1行ずつ手で書き写す。
子ども1人×1か月ごとに申請。毎月5人分、時間と金額を数えて入力して、書類を添付。
この三重苦、ぜんぶ子どもが寝たあとの深夜作業。パパの体感で年間およそ30時間の「見えない残業」だった。
ロボット誕生! その名はシンセイくん
探しものを見つける
クリックする
入力する
ダウンロード
シンセイくんの中身は「Playwright(プレイライト)」という技術。むずかしそうな名前だけど、やっていることはブラウザ(ネットの画面)の自動運転。人間が目と指でやること——見る・押す・書く・保存する——を、そっくりそのまま代わりにやってくれる。だから「1枚ずつしか出せない領収書を100枚」みたいな、人間には退屈すぎる繰り返しこそ得意技。
最初の1回だけ、パパがログインしてお手本を見せる。あとはシンセイくんが同じ手順を、毎回まちがえずに繰り返す。
シンセイくんの毎月のしごと: 新しい領収書だけを見つけて発行→保存→ノートに記録→集計表づくり→都の申請ページの手続きまで、自動で完了。
深夜の「見えない残業」約30時間が、月3分の確認作業に。浮いた時間は、まるごと家族のもの。
シンセイくんの三つの心得
心得その一: 同じ領収書は2回発行しない。2回目からは「再発行」のハンコが押されて、審査で疑われるもとになる。
心得その二: 「夜間」の数え方は都のルールで。シッター会社の夜間料金と、都の申請でいう「夜間」は時間帯がちがう。集計表は都のルールで数え直す。
心得その三: 使えるのは1人あたり年144時間まで(ふたご・ひとり親の家庭は288時間)。毎年4月にリセットされる。
申請3分、あとは家族の時間
いまのパパの月イチ作業——シンセイくんが集めて、まとめて、申請ページの手続きまで済ませてくれた内容を、最終確認するだけ。所要時間、およそ3分。申請はすべてオンラインの電子申請——ハンコも切手もいらない。
のこり116時間 ≒ 約29万円分の補助がまだ使える計算。
数字でみる、この制度
補助の単価。使ったシッター代が、あとからこの単価で戻ってくる。
子ども1人が1年に使える上限。ふたご・ひとり親家庭は288時間。毎年4月にリセット。
5人きょうだいの年間最大額(144時間×2,500円×5人)。知らないと全部自腹。
申請の回数(5人×12か月)。書類づくりから申請ページの手続きまで、まるごとロボが肩代わり。
パパの三か条 — これだけ守れば差し戻されない
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一
同じ領収書を2回発行しない。
2回目からは「再発行」と印字されて、審査で疑われるもと。もらった領収書はきちんと記録して使い回す。
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二
「夜間」は夜10時〜翌朝7時で数える。
シッター会社の夜間料金の時間帯とはちがう。集計表は都のルールで数え直してから提出する。
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三
上限は子ども1人あたり年144時間。
ふたご・ひとり親家庭は288時間。毎年4月にリセットされるので、残り時間を見ながら計画的に使う。
Web版もうまれた —「シンセイメーカー」
アップロード
表が完成
入力して送信
発行→保存
まとめて生成
パパは最終確認だけ
Web版シンセイメーカーは、まんなかの「② Excelづくり」を誰でも使えるようにした公開サービス。今回うまれたシンセイくんは、① 100枚超のPDFあつめから③ 60回の申請ページ手続きまで、入口から出口を一気通貫でぜんぶ自動化したのが違い。
KidsLineの領収書PDFをアップロードすると「利用内訳表」が自動でできあがり、年度上限144時間の残り時間も確認できる。通信はSSL/TLSで暗号化、パスワードはハッシュ化保存。
▶ サイト: shinsei-maker.shimanto.com ▶ 紹介投稿(スクショいろいろ): Threads @shimanto
よくある質問
どこまで自動でやってくれるの?
領収書100枚超のあつめ・検品、Excel5ファイル分の集計表づくり、そして都の申請ページの手続き60回分まで、ぜんぶシンセイくん。人間がやるのは、最初にログインのお手本を見せることと、月に1回の最終確認だけ。申請はすべてオンラインの電子申請で完結する。
パスワードを渡して大丈夫?
合言葉は家のパソコンの中だけで使い、外(クラウド)には置かない設計。だからこのロボットは家のパソコンでだけ動く。
うちでも同じことができる?
集計表づくりだけなら、パパが同じしくみで作ったWeb版「シンセイメーカー」を誰でも使える(領収書を入れると表が自動で出てくる)。制度そのものは東京都の対象地域で利用できる——このお話の舞台は港区。